齊藤 想の【サイトーマガジン】2024.10

公募の主旨を理解して投稿しよう!
齊藤 想 2025.10.05
誰でも

【第216回のメュー】

◆こんな公募に挑戦しました・小さな小さな文学賞vol2

◆小説でもどうぞ!に挑戦中(第47回)

◆プラスのショートショート1~4

◆公募情報数点

【◆こんな公募に挑戦しました・小さな小さな文学賞vol2】

神戸明石でローカルカルチャー誌を発行しているTANPENSと神戸三宮でクラフトビールの秘密基地「Beer Cafe Laugh'in」のコラボ企画です。

募集内容は800字以内の掌編で、作中に必ずビールを入れることが条件です。最優秀賞作品をもとにBeer Cafe Laugh'inがビールを作製するのが面白いところです。

自分はストレートにビールをテーマにしましたが、振り返ると、公募のコンセプトへの理解が足りませんでした。

本作の応募総数は134編で、選ばれた作品は「天幻自在」。

この作品に対する選者のコメントを読み、自分の間違いに気づかされました。

>それに単純に「天幻自在」というビールを作ってみたいと思いました。

>この名前のビールめちゃくちゃいいなって。可能性がありすぎる。

自分はテーマ「ビール」にこだわり過ぎて、この視点がすっかり抜けていました。公募コンセプトを忘れてはいけません。

ただただ、反省です。

【◆リアルタイム企画 小説でもどうぞ!に挑戦中(47回)】

今月のテーマは「逆転」でした。

『盗塁』(ChatGPT_92点) ※作品はタイトルをクリック!

実話ベースの作品です。とはいえ、かなり変更しています。

主人公のモデルとなった高校球児が、目の病気でグラウンドに立てなったのは事実。ベースコーチもできなかったのも事実。最後の試合で、2アウトから四球で出塁した選手の代走としてグラウンドに立ったのも事実。

上記以外については、全て創作です。ラストシーンに繋がるように、ひとつひとつのエピソードを盛り込んでいきました。

実話ベースの場合、どこまで事実を盛り込むのかのさじ加減が大事だと思います。

歴史小説を書くわけではないので、ストーリーに事実を散りばめる。このくらいの感覚が良いのかなと個人的には思っています。

【プラスのショートショートその1】

小説でもどうぞ「逆転」に応募した作品その2です。

『判決』(ChatGPT_85点) ※作品はタイトルをクリック!

自ら手を下した殺人を、自らが裁くハメになるという皮肉ベースの作品です。

文字数がギリギリだったので、とにかく削りました。削る場合は後半は残して前半を刈り込むのが基本ですが、本作については刈り込む場所を間違えました。

殺される女性は、夫の罪を軽くしてもらうつもりで主人公に甘い吐息を掛けたのですが、その描写を刈り込みすぎて意味不明になっています。

自分の頭の中では繋がっていて、冷静な第三者の視点を失っていました。

これはもう推敲の失敗で、反省作です。

【プラスのショートショートその2】

小さな小さな文学賞vol2に応募した作品その1です。

『ビールおじさん』_ChatGPT85点 ※作品はタイトルをクリック!

公募主催者がビール会社なので、「とにかくビールを飲むシーンを入れよう」と単純に考えて書いた作品です。

普通に飲むのはありふれているので、昼間からビール、しかも謎のおじさん、というワードを入れてみました。

オチは、この設定ならこれしかないかなあ、という流れです。

ただ公募主旨の「最優秀賞作品をもとにBeer Cafe Laugh'inがビールを作製する」というのを完全に忘れていました。

この作品でビールを作れるか、と言われると完全に違います。

公募主旨をちゃんと考えましょう、という教訓を忘れないように(汗)

【プラスのショートショートその3】

小さな小さな文学賞vol2に応募した作品その2です。

『廃駅前食堂』_ChatGPT92点  ※作品はタイトルをクリック!

作品その1と同じく、本作も公募主旨を忘れた作品です。

「最優秀賞作品をもとにBeer Cafe Laugh'inがビールを作製する」がコンセプトなのに、昔ながらのビールが良いというストーリーは完全にアウトです。

良く知られている話ですが、ファミレスは土地建物ともに借地借家です。

これは新規出店費用を抑えるという意味もありますが、新しい道路ができれば人の流れが変わるため、時代に応じて身軽に移転できるようにとの目的もあります。

昔ながらの食堂が細々と営業できるのは、自己所有物件のため家賃が不要というのが大きいです。それと固定収入を得られる固定客の存在と。

という感じのマメ知識が、作品の背景にあったりします。知識は創作の種です。

【プラスのショートショートその4】

小さな小さな文学賞vol2に応募した作品その3です。

『泡はビールや否や事件』_ChatGPT89点 ※作品はタイトルをクリック!

有名な珍事件を取り上げた作品です。

とはいえ、図書館で検索しても文献がヒットしないので、この事件においてビールを鑑定した科学者(当時は有名)が残したエッセイをベースにしています。

そのエッセイでは違反を疑われた法令が「国家総動員法違反」と書かれていましたが、たまたま応募後に別の本で同じ事件が紹介されていたのを発見し、その本では「価格統制令違反」と書かれていました。

二つを比べると、「価格統制令違反」のほうがしっくりきます。

どちらが正しいのか分かりませんが、事前調査の難しさを感じた作品です。

【◆公募情報】


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