齊藤 想の【サイトーマガジン】2025.07

第2回新潟文学賞で【県知事賞】を受賞しました。
齊藤 想 2025.07.05
誰でも

【第213回のメュー】

◆こんな公募に挑戦しました・第2回新潟文学賞【県知事賞受賞】

◆小説でもどうぞ!に挑戦中(第44回)

◆プラスのショートショート1~4

◆公募情報数点

【◆こんな公募に挑戦しました・第2回新潟文学賞】

第1回NIIKEI文学賞がリニューアルして、第2回新潟文学賞となりました。

部門は幅広く、純文学、ライトノベル、SS・エッセイ、漫画、SS漫画と5部門もあります。

自分が応募したのはSS・エッセイ部門ですが、なんと部門別の大賞だけでなく、全体の県知事賞もいただいてしまいました。

ありがとうございます。

作品を書くまでの経緯はブログに書きました

本やネットで知識を仕入れるだけでなく、今までの体験をつぎ込んだのが良かったのかなと思います。

これからも公募を続けていきたいと思います。

【◆リアルタイム企画 小説でもどうぞ!に挑戦中(44回)】

今月のテーマは「習慣」でした。

京都に「哲学の道」があります。この道は哲学者の西山幾太郎が思索しながら散策したことで有名です。

主人公の名前からも分かるように、本作のアイデアは「哲学の道」です。

この作品には多種多様な隣人が登場します。

キャラを書き分ける必要があるため、ワンポイントの特徴を加えることにしました。

「紫パーマの老婆」「赤Tシャツの老人」「オールバックのマスター」「はげ頭と髭づら」「黒縁メガネ」といった感じです。

こうした他愛のないワンワードが、イメージを広げるのに役に立ったりします。

単純ながら効果の高い手法だと、自分は思っています。

【プラスのショートショートその1】

第12回W選考委員会版・小説でもどうぞ!に応募した作品です。


本作は先月『優しい声』に続いて、初稿をChatGPTに書かせてみました。

手順としてはアイデアを10個出させ、そのうち使えそうなアイデアについてあらすじを何個かかかせ、まともそうなあらすじを選んで設定上の不足箇所を追加させる。

ここでは先月と同じですが、あらすじ段階で何回も練り直しをさせました。

練り直しはChatGPTに命令するだけなので、すぐに終わります。

何度も同じ作業をくり返し、自分のイメージと比較的合致してきたところで初稿を書かせてみました。

こうして書くといかにも成功しそうですが、結果的には先月同様に大失敗です。

それぞれのシーンでは普通の文章なのですが、全体的なプランがないため、描写すべきポイントがずれています。また、表現も平凡でパンチがありません。

結局は全部自分が書き直したのですが、やはり元が元なので、冴えない作品に終わってしまいました。

まあChatGPTの評価が高いのは、元アイデアがChatGPTだからなのかも。最終的には初稿の片鱗も残っていませんが。

いい方法が思いついたら、また試してみたいと思います。

【プラスのショートショートその2】

第2回新潟文学賞に応募した作品その1です。


新潟文学賞は新潟に関連する作品である必要があります。

ということで何冊か新潟本を読んだのですが、「新潟に赤味噌」というのが意外だったので、採用することにしました。

「赤味噌」というと名古屋のイメージがありますが(八丁味噌は岡崎)、新潟でも赤味噌がつくられているのを初めて知りました。

そこで、この「赤味噌=名古屋」という思い込みを利用することにしました。主人公は思い込みで彼女の酷いことを発言してしまい、それを反省する流れです。

反省する際に、もちろん赤味噌を絡ませることは忘れません。登場させた小道具は、何重にも使うのがミソだと思っています。味噌だけに。

「思い込み」はいわば心理的トリックであり、作品のネタに有効だと思っています。

【プラスのショートショートその3】

第2回新潟文学賞に応募した作品その2です。


この作品も新潟本からアイデアをもらいました。

佐渡ヶ島には「大草履」を掲げる習慣があるそうです。これは珍しいと思い、採用しました。公募主旨からして、新潟にしかない風習を取り上げるのは良いかなと思いまして。

ここからどうストーリーを広げるかですが、

「大草履」→「足が大きい」→「ビックフット」

という感じで、単純な連想ゲームです。

この辺りの発想は、子供のころに読んだ『ムー』の影響です。

いまもむかしも雑読派なのですが、こうした日常生活にはまったく役に立たない無駄知識が、いまとなって役に立っているのを感じています。

これからも雑読を続けたいと思っています。

【プラスのショートショートその4】

第44回小説でもどうぞに応募した作品その2です。テーマは「習慣」でした。


比較的、公募で採用されやすいジャンルに幽霊物があります。

お涙頂戴物としてまとめやすいので、時代や場所を問わず、採用され続けるジャンルと考えています。

昔から使われてきたパターンについては、いかに新しい工夫・新しいアイデアを入れられるかが勝負だと思っています。

今回は生きている夫の時間は進んでいるのに、死んだ母娘の時間が止まっている、という設定を加えて勝負してみました。

昔からよくあるパターンでも、新たらしい設定は無いかと探す気持ちが大事だと思っています。

【◆公募情報】



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